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2011/09/26 【年金・医療】
震災失業者の確定拠出年金、出しやすく 脱退要件緩和へ

東日本大震災で失業した人の確定拠出年金について、厚生労働省は、加入者が途中で脱退して積立額を引き出しやすくする方針を固めました。本来は60歳まで受け取れないが、脱退の要件を大幅に緩め、年金資産が約100万円以下の人に認める方向です。被災者の生活再建を後押しするのがねらいです。秋の臨時国会に関連法案の提出を目指します。

確定拠出年金は、厚生年金や国民年金に上乗せされる私的年金の一種です。月々の掛け金が個人単位で管理され、離職・転職しても資産を引き継げるものです。掛け金を事業者が払う「企業型」と、個人が払う「個人型」があり、全国で約413万人が加入しています。年金は原則60歳までもらえず、途中で脱退して年金資産を引き出すのにも、さまざまな制限があります。

たとえば、加入者の大半を占める企業型では、資産残高が1万5千円以下でないと引き出せないのが原則となっています。ただ、転退職で確定拠出年金に残れなくなる人(再就職で公務員になった人など)に限っては、残高が50万円以下や拠出期間が3年以下なら、両型とも引き出しが認められています。

これに対し、経済的に困った被災者から「年金資産をすぐ受け取りたい」との声が出ており、厚労省は、企業型で引き出しを認める対象を残高約100万円以下の人まで広げる方針です。個人型もこれに近い水準を検討しています。両型とも失業と自宅の損壊などを緩和の条件にする方向です。それ以外の人は脱退や部分的な取り崩しもできない見通しです。

確定拠出年金は2001年の導入で歴史が浅く、加入者の平均資産残高は約130万円にとどまっています。岩手、宮城、福島の3県で、今回の緩和の対象者は数百〜数千人とみられています。


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