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労働協約を締結しよう


労働協約は労働組合と使用者又はその団体との間の労働条件等に関する取決めで、書面に作成し、両当事者が署名または記名、押印することによってその効力を生じます。

使用者が一方的に作成・変更できる就業規則と比べ、労働協約は労使間の合意に基づいて作成される訳ですから、就業規則よりも優位に立つのは当然と言えるでしょう。

よって、労働協約で労働時間を1日6時間と定めている場合に、就業規則で1日7時間と定めてもその部分は無効となります。


■労働協約の記載事項

労働協約の内容は、法令や公序良俗に反しない範囲で労使間の必要に応じて作成されます。一般的な記載内容としては下記のようになります。

1 賃金、労働時間、休日、休暇、退職金等の労働条件

2 異動、昇進、解雇、定年等の人事基準

3 安全衛生、障害補償、福利厚生等に関する事項

4 組合活動、ショップ制、団体交渉等に関する事項

5 労使協約が適用される労働者の範囲、有効期間等


■労働協約の効力

1 規範的効力
労働協約に定められた労働条件、その他労働者の待遇について、それに違反する就業規則、労働契約は、その部分が無効となり、労働協約の基準が適用されます。

2 債務的効力
労働協約に定められた労働組合、団体交渉等、使用者と労働組合との関係を規定した部分を債務的部分といい、一般の契約と同様に当事者間において債権債務の関係が生じます。

3 平和義務
労働協約の有効期間中は、その労働協約に定められた事項の変更を要求して、争議行為を行うことはできません。


■労働協約の期間
労働協約の有効期限は3年を超えることができず、3年を超える定めをしたものについては3年とみなされます。

ただしその有効期間が更新された場合にはその時点で新たに労働協約の締結があったものとみなされ、新たな有効期限はその時点からカウントされます。

更に、期間の定めがないものを解約する場合は、90日前に文書による予告が必要となります。


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